バス174 − 目を背けていた現実
Author : Mango | 2006.06.06
ストリートチルドレンとして生きてきた青年の、
社会に対する恨みが炸裂!
と捉えればよいのか・・・。
何を言っても微妙に外してしまうような気がする・・。
2000年6月にリオデジャネイロで起こったバスジャック事件の全内容と共に、その事件の遠因といえるブラジル社会の暗部を関係者のインタビューも交えながら浮き彫りにしたドキュメンタリー映画です。
ドキュメンタリーだって知らなかったので映画が始まってしばらくすると
「・・・・?」って感じでした。
音声設定がコメンタリーになっているのかと思って、何度もメニューを
確認したりして。
とにかく暗くて、重いです。
大自然の楽園ブラジルも
情熱の国ブラジルも
底抜けに陽気なブラジルも
この映画にはありません。全くの逆です。
貧困、無知、無気力、無責任、残虐性・・・
ブラジル社会の貧困から生み出されてしまったストリートチルドレン。
ストリートチルドレンが引き起こす数々の犯罪。
その子供たちへの警察や企業、国家権力の仕打ち。
そしてその「仕打ち」に対するブラジル国民の感情。
もう悪循環だらけ。
ウチは比較的ブラジルの情報を目にしやすい生活環境だと思います。
だからこの事件の内容も、インタビューで語られていたことも決して目新しいものではないし、似たようなことは何度か目にしています。
しかし、それが却って映画で語られる事実を鬱陶しく感じさせていた気がします。ブラジル国内ではなおさら目を背けていたい急所なのではないでしょうか。
(。_。)はぁぁぁぁぁ〜
そういえば何年か前、企業から金を受け取ってストリートチルドレンを
殺して回るアルバイト処刑部隊の話が日本でも報道された事ありましたね。
参加した人間は警察や軍人が大半だそうです。
報道された時の日本での反応は、大方
「罪のない子供たちに対して、悪魔の所業だ!」という感じでした。
でもブラジルじゃそういうふうには受け取られてないみたい。
世論の半数以上は
「イヤぁ良いことをしてくれた。助かったよ!彼らには困ってたんだ。気の毒ではあるが・・・」
だそうです。
「ブラジル人は残酷じゃないか!」「現実を直視しろ!」という批判もありましょう。ただ、あの土地で体張って生きているのは彼らブラジル人なのです。自分がその場にいたらその時どう思うのか。
(。_。)はぁぁぁぁぁ〜
映画を見終わった時、いろんなこと考えてたんですよ。
ブログにあんなことも、こんなことも書くぞーって。
自分がブラジルで経験したこと、リオで見聞きしたことも。
でも、今はかなりうろたえております。
見てしまった!って感じです。
何が善で、何が悪か。。。
世の中そんなに単純じゃないんだなって。。。。。。。。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
。。。。。。。。。。。。。。。。
。。。。。。。。
。。。
。
ちょっと大人になったかも・・・。
(。_。)はぁぁぁぁぁ〜
とりあえず、ブラジルの社会問題についてはいろいろ研究もされてるし、
そういう方たちの詳しいレポートを参照して頂くとして、
ブラジルにはこんな側面もあるんですよー
という事でした。
※ワールドカップ開催に湧く世間へのアンチテーゼって訳じゃないですよ。
あ、映画のことですけど・・・
事件の推移を記録映像としてそのまま流しているので、同じような
シーンが淡々と続きます。
さらに、所々で関係者によるインタビューや取材が繰り返し挿入されていて、これがまた陰鬱な内容です。投げ出してしまいたくなる事も度々。→でもやっぱり見たい→以下ループ。
インタビューを聞いていてあれって思ったんですが、インタビューを受けている人の中でソーシャルワーカーや元ストリートチルドレンに混じって社会学者(だったと思う)もいるんです。
ただこの人だけが妙に調子っぱずれで浮いてる感じがするんですね。現実感が無いというか表面的な奇麗事に終始しているという感じがあって。
やっぱり現場における命懸けの生き様とは重みが違いますね。
こういうことってどこの国にでもあるんだな〜と妙に納得。
それから、犯人の青年が更正しようとした時、友人であり元は同じ境遇にいた青年が、自分の所属するカポエイラのアカデミーに誘っていたというエピソードがすごく印象的でした。
カポエイラが彼らを一般社会に戻す為の受け皿として機能しているというのは本当にすばらしい。
ただ「彼らに教育を!愛情を!」というのではなく、肉体的な鍛錬を通して規律や健康を得、カポエイラが持つ生活に根ざした豊富な精神性を学んで行く、という行為が社会の底辺で地道に行われているのだと信じたいですね。
後半は一気に結末へと流れていきます。
そして緊張感の糸が切れてぐったり。
あの国へいつか移住(tomatoは帰国)しようと考えている私たちは、
(。_。)はぁぁぁぁぁ〜
「カランジル」と比べてもはるかに救いようの無い重さですが、
これでも2時間見続ける勇気あります?
追記:
手元にもう一つブラジルの暗部があります。
フェルナンド・メイレレス監督の「シティ・オブ・ゴッド」ですが、少し冷却期間を置いてから見ることにします。
(。_。)はぁぁぁぁぁ〜

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コメント / Comentário[1]
AUTHOR: 華
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DATE: 07/30/2007 06:14:34 PM
No.301 Posted by 華 at 2007年7月30日 18:14 | 返信
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